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          ワーコレ

ワーカーズ・コレクティブ
 


ワーカーズ・コレクティブとは

(1)雇う−雇われるという関係ではありません。
(2)働く人々が出資して、事業を起こす仕組みです。
(3)自らの意思で参加(参加型)し、一人ひとりが対等な立場で主体的に経営
 に関わります。
(4)“地域に必要なサービス” を実践する非営利事業です。

 地域で暮らす人たちが、生活者の視点から地域に必要な「もの」や「サービス」
を事業化し、働く者同士が共同で出資して、「一人ひとりが事業主として, 対等に
働く人たちの協同組合」です。

 現在、九州から北海道まで、全国に 600団体あります。

 “W.Co”は、WOKERS COLLECTIVE(ワーカーズコレクティブ)の省略表記で
略称は “ワーコレ”です。事業形態を表します。 

 分かり易く、他の例をひきます。 

 例えば、NPOは、NON PROFIT ORAGANIZATIONの省略表記で、事業形
態を表し、略称は“エヌ・ピー・オー”です。日本の会社名の前や後に付く(株)
も、事業形態を表し、株式会社の省略表記であるのと同じです


一般の会社とちがう点は

(1)般の会社は、特定の会社や資本家がお金を出し、人を雇い、設備を
買い、事務所を開き事業を始めます。しかし、ワーカーズ・コレクティブは、
働く人が、生きがいを持 てる仕事、自分を生かせる仕事を創り出し、お金
や知恵、時間、労力を持ち寄って集まる「働く人たちの協同組合」組織です。
この点が会社とは大きく異なる点です。

(2)活動する人が、自分のライフ・スタイルと時間を調整して参加でき
ることも、企業での仕事とちがう点です。また、活動のなかで、個人
個人の意思を実現しやすい風土を作ることに努める点も一般の企業と
ちがうところです。


ワーカーズ・コレクティブだからこそ出来ること


 ワーカーズ・コレクティブが取り組む事業は、地域の福祉や育児、文化事業、
障害者の就労支援等です。また、就労の創出、労働の再生という点からも期待
されています。

 これらの分野には、行政の一律的な制度・サービスや、、利益確保の限界
を超えることが出来ない営利企業では、解決することが難しい課題がたく
さんあります。 最も必要なことは、困っている人々、一人ひとりの心に
寄り添うことです。 そして、「自分や自分の家族が、将来受けたいと思うサービ
スを実践する」ことです。これは、活動する人が自分の意思で参加する、非営利
の参加型のワーカーズ・コレクティブだからこそ出来ることです。


ワーカーズコレクティブの今

 欧米では、19世紀の産業革命の中から生まれたワーカーズ・コレクティブが
着実に数を増やしてきました。日本では、その存在が注目されてきたのは
1980年代以降です。

 高齢 者雇用の創出という関心から出発して、1987年に高齢者就労事業団か
ら名称を変更した日本労働者協同組合連合会は、ワーカーズコレクティブの代
表的な存在です。

 現在、全国に600、神奈川県に160、横浜市には155のW.Coがあります。


ワーカーズ・コレクティブのこれから

 
私たちの価値体系では、労働に対する「金銭以外の対価」を高く位置づけ
ています。それは“ありがとう”という感謝の気持ち、課題をやり遂げる充
実感、共に働く連帯感、共感の輪が広がる夢です。新しい働き方を追求して
います。

 今日、家族や地域でさまざまな不幸な出来事が起きています。大きな原因の
一つが“孤独”です。かつて、日本の社会にあった人々の絆が失われつつあり
ます。 私たちがやっていることは、“助け合いの仕組み作り”です。一人ひ
とりの心に寄り添う、コミュニティワークの実践です。

 今後、サービスの事業主体は、国から地方自治体へ、さらに夫々の地域の
民間企業やボランティアへと移されてきます。

 高齢化する社会、格差が広がる社会、孤立する家庭に “きめ細かく、心に寄り添う
サービス” で、“だれもが、いつまでも安心して住める地域、温かい心のつながりのあ
る地域を作っていきたい”、それが私たちの望みです。

記:平成26年8月25日